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2014年02月12日

絶対読まなきゃいけない『天下人の城』

天下人の城―信長から秀吉・家康へ [単行本] / 千田 嘉博 (著); 風媒社 (刊)

千田嘉博先生をはじめ研究者が、信長、秀吉、家康の著名な城を、従来(ここ十数年分)の研究の課題にメスを入れて最新の見解を整理されている、城郭研究(だけでなく戦国研究)したい人は必ず読まなければならない著書です。

特に織豊系城郭をちょっと以前の説をうのみにしている人は、この研究成果を外して論じていると恥をかきそうです。
出てくる城は、勝幡、那古屋、清州、小牧山、岐阜、安土、大坂、名護屋、名古屋です。
特に安土城に関しては、編者の千田先生自ら、従来の研究を一刀両断。

だからと言って、決して難しい内容ではないので、幅い広い方に読んでいただけます。値段も手ごろです。
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2013年12月04日

『信長記』と信長・秀吉の時代

今夜(12/4)の歴史秘話ヒストリアは、太田牛一の信長記が題材のようですね。

つい最近読み終えて、近いうちに紹介しようと思っていた、信長研究にはとっておきの著書があります。
それが、表題の
『信長記』と信長・秀吉の時代 [単行本] / 金子拓 (編集); 勉誠出版 (刊)


です。
信長研究の第一人者たちが、太田牛一の残した多くの史料を整理しなおし、また新発見の史料の紹介などを通して、太田牛一の歴史的立ち位置を明確にしようと試みている、本当に役に立つ本です。

最巻末には、資料として『別本御代々軍記』が掲載されています。
これだけでも、十分に手元に置いておくだけの価値はあります。

また今晩のヒストリアを見てから、関連付けた話題を提供させていただこうと思いますが。

全く関係ない話題を少し。
実は、この「信長記」の中で近年注目を集めているのが、いわゆる天理本というやつで、天理大学附属天理図書館蔵のものです。
この『信長記と信長・秀吉の時代』の中でも、前半相当枚数を割いてこの天理本の解説もあるのですが、実を言えばここは私の母校。。。
毎日籠って卒業論文を仕上げたところですが、実際の話、この天理本信長記の存在は全く知りませんでした。
いや、ありえませんよね。
当時知っていて、研究に使わせてもらえるなら、20年近く前ですから、相当熱意をもって研究しただろうし、今頃第一人者を気取ってたかもしれません。
しかし、そうはなれなかった。

人生の不思議を感じる今日この頃です。。。

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2012年09月06日

女信長

女信長 [単行本] / 佐藤 賢一 (著); 毎日新聞社 (刊)

毎日新聞を購読しているので、数年前にたしか夕刊で連載していたのをずっと読んでました。
小説ならこれくらいしたら面白い、っていう小説らしい小説でした。
私が、歴史だけじゃなくて、ロードス島戦記みたいなファンタジー系も好きだからかもしれないけれど、面白かったです。

家臣たちと恋愛していくんですよね。

この話をテレビドラマ化、天海祐希主演で放送するそうです。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2012083002000151.html
ちょっとした記事

明智光秀 内野聖陽
羽柴秀吉 伊勢谷友介
柴田勝家 中村獅童
浅井長政 玉山鉄二
濃 小雪
市 長澤まさみ

だそうですね。

もう一度、小説として通して読んでみたくなりました。
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2012年07月09日

ルイス・フロイス著 ヨーロッパ文化と日本文化

ルイス・フロイス著 ヨーロッパ文化と日本文化
http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-007348-6

岩波書店のワイド版岩波文庫として出版されている、
『ヨーロッパ文化と日本文化』を読んだ。

著者は、信長研究、日本戦国史研究で必ず出てくるポルトガル人、
ルイス・フロイス。

訳注は、岡田章雄氏
訳されたのは、1965年のことらしい。

それをさらに、今年の3月高瀬弘一郎氏が少しの修正加筆を加えたものが出版された。


戦国時代の日本人の習性、特性を、事細かに、「そんなことまで!」という話題が盛りだくさんに紹介されている。
さすがフロイス。

日本人の「見た目」について、書かれていることが多いので、この時代をリアルに描写したい漫画家やイラストレータなどは、ぜひ読むべし。必読。

下の者は、上の者にであったら、すぐにわらじを脱いで、平伏する。
と言うことが書いてる。

髷を大切にしている人々の様子。
涙を流しながら、毛抜きで毛を抜くと書いてある。

女性とその風貌、風習について
の、第一項は、「日本の女性は処女の純潔を少しも重んじない」と書いてある。。。

こんなことも書いてある。
ヨーロッパ人の肉体は繊弱なので、治癒が非常に遅い。日本人の肉体は頑健なので重傷、骨折、膿瘍および災厄からもわれわれ以上に見事に、しかも一層速やかに快復する。

・・・

ほんの少しの時間で、一気に全部読めるので、とにもかくにも、一度目を通してほしい一冊。

あなたの知らないご先祖様たちの生活が手に取るように分かる。

残念ながら、信長の、のの字も出てきませんが、それはそれで。
posted by taigon at 20:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 信長関係書籍紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月20日

新・信長公記 高澤等著

新・信長公記―信長の生涯を再考する [単行本(ソフトカバー)] / 高澤 等 (著); ブイツーソリューション (刊)


やっと読み終えました。
まさに、信長公記です。決して、信長記ではありません。
信長ファン必読ですね。

信長を全く知らない人が、この本を読んでも、「はて?」となる部分が多数あります。
信長や周辺の武将にたいして、従来の研究、従来のイメージ。
それらを、少しでも持っていて初めて理解できる本ではあります。

「公」記である理由は、著者が信長を愛して崇敬している、と読めるので。

さて、内容は斬新です。
書き方は、邪険でもなく、挑戦的でもありませんが、内容は斬新です。

最新の研究にもよく精通されているし、そのうえで独自の解釈を次々と展開されています。
うのみにはできませんが、一個ずつ検証をしたくなる内容です。

ただ、私個人としては、
信長という人間観に関しては、かなり私の信長像とかなり似通ったところがあるのでとても共感できました。

鬼でも悪魔でもなかったという点。
宗教を壊滅させようとしていなかった。
当時の常識の範囲をそれほど逸脱しなかった。

など。


信長の生涯を網羅していますが、軍事行動に比重が高くなっています。
また、周辺の大名武将たちの動向にも少なからず触れられています。

そうした点でも、様々な知識を得るにはもってこいの本です。

当然、批判もたくさん出るであろう内容ですが、ぜひ一読頂きたいのは変わりません。


さて、一点。
松永久秀は、私の認識では足利義輝を攻めていません。
せっかく、様々な世間のイメージを覆していかれた著書であるので、ここも覆してほしかったですね。
ただ、足利義輝を攻める側の人間だったんですが、直接は手を下していないようです。

これは、またいずれ機会があれば。
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2011年06月03日

地名から歴史を読む方法 イラスト図解版

『地名から歴史を読む方法 イラスト図解版』武光誠著

あっという間に読めましたが、とてもよかったです。
非常にいいです。

中学生高校生にはぜひおススメです。


地名から歴史を読む方法(仮) (イラスト図解版) [単行本] / 武光 誠 (著); 河出書房新社 (刊)


まえがきは読まない方がいいかな。
難しげに書いてるので。

でも、第一章からは、章だての順番とかがとてもスムーズに読めるように設定されています。

既に知ってるよという話も多いでしょうが、また、物足りないところもあるかもですが、
微妙に小ネタが入っていて、へ〜と思えることもあり、知ってるつもりで整理できていないことが整理できたりします。

特に、荘園制度について、これほどわかりやすく簡潔に書かれているのは他で見たことがないです。

時代も古代から近現代まで網羅されています。


ちなみに、この一見織田信長に関係なさそうな本をここに紹介したのはなぜか?

城下町の章で、「城下町ができたからと言って、古い市場が否定されて消えていったところはほとんどない」的な表現がありまして、これは、このブログで扱っている、「大和郡山の城下町の建設による奈良門前町の衰退を狙った」ということを全否定されるような内容なので、ぜひ紹介したくなりました。

確かにな〜というところもありきで。


ぜひ、読んでください!
posted by taigon at 13:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 信長関係書籍紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月02日

蒼き信長 安部龍太郎

新年あけましておめでとうございます。
いつも、不定期で適当な内容にも関わらず、多くの方にお読みいただいて感謝感謝でございます。
本年も私とブログ「織田信長を考えてみる」をよろしくお願いいたします。

さて、まだ読破に至っていませんが、ただいま、『蒼き信長』を読書中です。

信長の誕生する日から、まず信長の父、織田信秀の活躍と没落を描き、
上巻も終わりに近づいてから信長の活躍が始まるという、織田信長本にしては珍しい構成の作品になっています。


蒼き信長 上巻 [単行本] / 安部 龍太郎 (著); 毎日新聞社 (刊)


ジャンルで言うと、間違いなく歴史小説で、奇抜な時代小説の風ではありません。
文体も、たんたんと物事が進んでいき、まるで歴史ハンドブックを読んでいるようです。

そんな中でも、父信秀が病に倒れるシーンや、信長が津島で潜伏するシーンなどは、オリジナルに溢れて小説としての読み応えもありました。

下巻がどう続いていくのか楽しみです。

蒼き信長 下巻 [単行本] / 安部 龍太郎 (著); 毎日新聞社 (刊)


自分で読んでいて気がついたのは、やはり足を運んだところはリアルに情景を思い浮かべる事が出来る反面、行っていない所は、その風景だけでなく、地理的距離感や方角までがうまく想像できないというところ。

時代物にせよ、歴史物にせよ、小説を読むとやはり一度足を運びたい気持になるのは一緒ですね。
(今はドラマでも一緒ですね)

ということで、今年は、愛知県(及び東海地方)をこの「蒼き信長」の地巡り(とくに城巡り)とでも題して、ドライブしてみようかと思案中です。


あんまり歴史に詳しくない人でも、愛知県の人には是非手にとって読んでもらいたい本でもあります。
私の友人も愛知県出身が多いので、道案内を頼みつつ、読むように勧めてみようかと思っています。これをきっかけに歴史好きにでもなってくれたらうれしいですね。


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2010年09月15日

歴史ドラマの大ウソ


歴史ドラマの大ウソ

歴史ドラマの大ウソ

  • 作者: 大野敏明
  • 出版社/メーカー: 産経新聞出版
  • 発売日: 2010/06/18
  • メディア: 単行本





図書館にあったので、興味本位で読みました。
大野敏明著 『歴史ドラマの大ウソ』

実は、一ヶ月以上前に読んでたんですが、このブログのネタにしたらいいものかどうか考えて、書くのを辞めていました。

というのは、紹介するほどの本かどうか、ということですね。
先日、本屋に行っても、結構目立つところに置かれてました。

もう一つは、この本を読んでまともに「そうなのか!」と納得してしまうと、
せっかく毎週楽しみにしているドラマが、面白くないものに大変身してしまうこと間違いなしだから。

いってみれば、それほどインパクトがある本です。

うーーん。
歴史に詳しい人なら、この本に書いていることは、至極当たり前のことが書いてあって、
だから、ドラマは見ないんだ、という人にはとても納得する内容だろうけれど、
毎週娯楽として大河ドラマなど見ておられる方には、
さっきも書きましたが、場合によっては急にウソだらけに見えて、つまらなくなることもあり得ます。
なぜ、著者はそこまで書くのか、いまいちその意図がよく見えません。


と、そうずっと思っていたのですが、
先週書いた記事、「最近の歴史ブームに思う」が、意外なほど読まれていることがわかり、
つまり、この『歴史ドラマの大ウソ』も、意味としては同じなのだから、紹介してみてもいいかという気になりました。


内容は、
男は笑わない、叫ばない、女は、正座したらつま先を見せない、男と並んで歩かない、
などなど、ドラマで普通にみえることをどんどん列挙して、「ほんとはありえないよ!ウソだらけ」と書いています。

ほんとに、大抵はその通りなんですが、だんだん、そこまでいわなくても、たかがドラマだからいいやん、とつっこみたくなってくるんですよね。

だけど、このブログへのコメントでもいただいている通り、本当に、今時の歴史ドラマやテレビ番組、ひいては小説に至るまで、憤っている人が多いのも事実で。

なぜ歴史に詳しい人は憤っているのかがわからない方は、
とりあえず、一度この本もお読みいただいて、へ〜そうなんだ、と少し価値観の共有をしていただけましたら、怒っている人の気持ちもわかっていただけるんではないでしょうか。


ただし、私はこの本についてひとつクレームをつけたいのは、引用のもと資料提示がないことです。
参考文献だけでは弱いですね。

結局、歴史などは、全部記録を基にしてしか知りえないわけです。
その知りえた情報のもととなっている資料を十分に提示してこそ、
たとえば、この『歴史ドラマの大ウソ』に興味を持って調べたいと思った人が、
自分の力で、新しい発見をしていけるもとになるわけです。

歴史ドラマを見て、へえそうなんだと、素直に信じてしまう人たちは、
おそらく、この本を読んで、また逆に、「えっそうだったの」と信じてしまうでしょう。
そして、ネットの掲示板などで「本当はこうなのにドラマは間違っている!」と叫んでしまうでしょう。


どちらが本当かなんて、真実は誰にもわからないのに。(その辺は著者もあとがきで書いてますが、自信を持って真実だって書いてます)


改めて言います。
歴史で一番大切なことは、論(言い分)の根拠となった資料を知る(提示する)ことです。
そしてどこかで叫びたいなら、自分で調べてみて、やっぱり本当だ、と理解してから叫ぶことです。
その際は、なにを基にしたのか提示するのもお忘れなく。

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posted by taigon at 20:14| Comment(3) | TrackBack(0) | 信長関係書籍紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月10日

小和田哲男著 詳細図説「信長記」 読後


詳細図説 信長記

詳細図説 信長記

  • 作者: 小和田 哲男
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 2010/01/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




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感想を、毒舌を控えて、おすすめできるように書きます。

信長の年表づくりには、最適です。
完全に年次で内容がわけれられていて、「和暦何年の信長何歳の時に何をした。」という書き方で、内容も過不足なくいい具合に感じたので、手元に一冊おいておくのもいいかもしれません。

こんな人いるかどうかわかりませんが、
今まで信長のことを詳しく知らなかったけど、今から信長について小説や漫画を書こうかと思って資料を探している人。そんな方がいたら、とりあえずはじめに読んでみてはどうでしょうか。

いいなと思う点は、内容のもとになった史料(典拠史料)や、論文をちゃんと括弧づけで明記しているところ。
想像ですが、おそらく、史料総覧をそのまま流用しているような雰囲気も強いので、ある意味、歴史の専門的研究などしたことがなくて、史料総覧などを見たことがないような人には、同じ気分を手軽に味わえると考えれば、入門にはもってこいかもしれません。

信長ハンドブック という位置づけがいいかな。

後半には、「重点解説織田信長のすべて」と銘打って、出自や性格、家族など詳細が記されています。
「すべて」かどうかは別にして、興味深いところもあれば、従来の説のままでもあるので、何か真新しいものをこの本やこの項目に期待することはできません。

という意味で、やはり、「歴史学者が書いた信長ハンドブック -奇抜さなし-」
でよいと思います。

歴史を勉強して、小説じゃなくてちゃんとした信長のことを知りたい、その元の史料も何か知りたい、という人はぜひ手に取ってみてください。


ひとつハードルがあるのは、史料の引用文が読み下されてはいませんので。ご注意ください。

詳細図説...

詳細図説...

価格:1,680円(税込、送料別)

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2010年07月03日

のぼうの城 読後


のぼうの城

のぼうの城

  • 作者: 和田 竜
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/11/28
  • メディア: 単行本




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信長の時代はちょっとしか出てきませんが、もうすぐ映画になるっていうので、読んでみました。

公式サイトはこちら

主演は、ややこしやで子供にもお馴染の野村萬斎。


さて、読後感想ですが、
小説としての文章の面白さより、やはり、キャラクターなどの面白さがあるストーリなので、マンガや映画向けなのかなといった感じです。

戦国時代ネタも様々になってきましたが、この作品は、戦国時代をあまり知らない人や子供にも読みやすいと思いますのでお勧めです。

映画も見てみたくなりました。

内容は、豊臣秀吉による北条の小田原攻めで唯一苦戦した、石田三成による忍城攻めの話です。

「のぼう」とは、「でくのぼう」という意味で、のぼうとあだ名される人物が三成の前に立ちはだかる。なぜ、でくのぼうの守る城を落とせないのか、というストーリですね。


攻守逆の話で、以前に司馬遼太郎の「城をとる話」というのを読んだことがあります。小説としては、こちらの方が面白かったようなイメージが強いです。


城をとる話 (光文社文庫)

城をとる話 (光文社文庫)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2002/11/12
  • メディア: 文庫




時代背景も近いですし、小さい城のせめぎあいという点では似てるので二冊セットで読んでみてはどうでしょう。

地方の勢力が、巨大な権力と戦うというのは、このブログの元である、信長と大和の関係でも大きなテーマです。

小さな史実がストーリになっていくのは、歴史のロマンですね。

のぼう...

のぼう...

価格:1,575円(税込、送料別)

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2010年06月21日

新聞連載 三人の二代目

一度紹介しましたが、堺屋太一『三人の二代目』

今まさに、本能寺の変で信長が斃れるところです。

主役の三人は全く出てこず、ここ1カ月くらい延々と明智光秀がストーリーの中心にいます。


さて、堺屋的本能寺の変は、さすが経済学者風に、今現在ある研究成果を網羅的に紹介し、その中でも光秀軍の動きが、どこで食事をしたとか、どんなふうにこの大軍に光秀の本意がばれないように今日までたどり着いたかなどを、詳細に描写しています。

なるほど、そう考えるのが妥当だなという線で表現されているので、ロマン的でなくリアリズムで小説が流れていっています。

書籍になった暁には、信長好きの人もぜひ読んでもらえたらと思います。

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posted by taigon at 17:15| Comment(4) | TrackBack(0) | 信長関係書籍紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月02日

織田信長と島津義久

http://opac.ndl.go.jp/articleid/10517469/jpn

日本歴史 2010年 02月号 [雑誌]

日本歴史 2010年 02月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2010/01/23
  • メディア: 雑誌




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雑誌『日本歴史』2010年02月号に、表題「織田信長と島津義久」 黒嶋敏著 があったので、紹介します。


論題に期待するほど、織田信長は出てきません。

簡単な内容は、永禄天正年間の、島津家側から見た、畿内中央の情勢と、それに対応した島津家を中心とする地方の大名の行動。というところです。


ですから、ちゃんと題名をつけると、
「中央政権の変遷に伴う地方大名の行動 島津家の研究から」と言う感じでしょうか。


ただ、一番最初に著者が上げた論点の中心が、織田信長政権を論じるために、信長と地方大名の関係を探ることを目的とし、その方法に、島津側から中央との関係をたどりその変遷を検討する、その成果として織田政権研究を再検討しよう、という最終目的があるので、表題となったのでしょう。



さて、再検討した結果どうなったのか。

キーマンは近衛前久と足利義昭。

島津家と関係の深かった近衛家。

信長が近衛を利用して、島津を取り込こもうとしていたという従来の研究より、実態は、近衛前久の私的観点(反義昭)から、信長に近づいたと考えた方がよい。
また、九州の戦い、毛利も巻き込んだ勢力争いに、それを利用する、足利義昭、織田信長、という対立軸もからむ。

そこを、したたかにのし上がろうとする島津家の中央との対応。

ということで、一面から見ていたのでは、中央と地方の複雑な関係の本質は見失いますよ、という話でした。

とくに、結論づけられたところはないけれど、知識を得るにはとてもいい内容だったと思います。

是非、ご一読下さい。勉強になります。

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2010年02月11日

信長の城と城下町


安土 信長の城と城下町―発掘調査20年の記録

安土 信長の城と城下町―発掘調査20年の記録

  • 作者: 滋賀県教育委員会
  • 出版社/メーカー: サンライズ出版
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 単行本





最終章に数ページにわたる、安土城関連の論文書籍一覧だけでも、大変価値がある本です。
データベース化したいと思います。

こちらで紹介している安土関係の本は単行本、雑誌に至るまで全て網羅されていました。

さらに、発掘平面図はもちろんのこと、出土遺物の図面。古資料、絵図、文献資料まで写真付きで載っています。

信長研究、城郭研究の方々は、是非手元に置いておいて損はないでしょう。

後半に、調査成果の研究と言う章があります。
ここは必見です。
前半延々と続く個別の発掘成果の詳細とは打って変わって、総合的見地から、現在の分かりうる研究内容が紹介されています。
しかも、通路・道路、虎口、建物、土器、瓦、石製品・石造物、その他と分けて、詳細を総合的に判断しています。

これを読むことによって、今安土城がどこまでわかっているのか、それはどんな出土物、文献資料によるものなのか、という具体的な理由がよくわかります。


素人でも十分に理解できるものになっているので、歴史の研究と言うのはこのようにしてわかっていくんだということを勉強するにももってこいの資料だと思います。

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2009年12月05日

安土城 信長の城と城下町


安土 信長の城と城下町―発掘調査20年の記録

安土 信長の城と城下町―発掘調査20年の記録

  • 作者: 滋賀県教育委員会
  • 出版社/メーカー: サンライズ出版
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 単行本




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今日は、速報で(といっても若干時間が経過していますが)よい本を見つけたので紹介だけしておきます。

『安土城 信長の城と城下町』

滋賀県教育委員会の仕事です。
県の広報からの情報はこちら

手にしてすでに数週間。
まだ、ほんのちょっとしか読んでいません。多忙につき。

しかし、滋賀県教育委員会による、過去20年間の安土城発掘成果を詳細に網羅した資料価値の高い本であるのは間違いなく、全ページカラーで、図説がほぼ全ページにあり、発掘された遺物(土器など)に関しても詳細かつ多様な図が載っているので、多方面の研究者に必携であると言えます。

とりあえず、要チェックです。

感想などは、また全部ちゃんと読めてから。
まずは報告まで。
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2009年11月19日

本郷和人著 『天皇はなぜ生き残ったか』


天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書)

天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書)

  • 作者: 本郷 和人
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/04
  • メディア: 新書




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相変わらずの本郷和人節が全章にわたって展開されていて、読み応え有ります。
残念ながら、戦国時代に入ると途端に史料引用が減ってしまって、面白味が減るのですが、本郷節が好きな人は、まあ楽しめる内容となっています。

中世(いわゆる中世前期)の解説は、こちらが知識が少ない分、余計に納得させられる内容で、「当為と実情」について改めて本郷和人の世界を知ることとなります。


詳しくは、前著の感想を読んで下さい。

当為と実情に関してはこちら

キーワードは「二つの王権論」

内容は、天皇が現在までなぜ存続しえたのかという話をしたいためというよりは、上記の「二つの王権」を引用しつつ、中世に起きた天皇制の画期を紹介するとともに、それならなぜ天皇は今までいるのかという点を少し付け加えていると感があります。

画期とはもちろん、武家王権の誕生。


さて、最後の方でほんの一言、織田信長と天皇について書いています。
それも、この本の中で唯一の言葉「天皇を廃止」しようとしただろう。という言葉と共に。


このあたりのことは、後日改めて。


ともかく、本郷和人の著書は、中世前期の仕事は一般向けにとても丁寧に解説されているので、詳しい人もそうでない人も、一度は手にとって読んでみることをお勧めします。図書館でよく置いています。



武士から王へ―お上の物語 (ちくま新書)

武士から王へ―お上の物語 (ちくま新書)

  • 作者: 本郷 和人
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 新書



人物を読む 日本中世史―頼朝から信長へ (講談社選書メチエ)

人物を読む 日本中世史―頼朝から信長へ (講談社選書メチエ)

  • 作者: 本郷 和人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/05/11
  • メディア: 単行本




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2009年10月19日

畿内・近国の戦国合戦 戦争の日本史11


畿内・近国の戦国合戦 (戦争の日本史)

畿内・近国の戦国合戦 (戦争の日本史)

  • 作者: 福島 克彦
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2009/06
  • メディア: 単行本



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読売オンラインで、分かりやすい書評があったので、紹介しておきます。
読売の書評はここ

前回紹介した論文などを読むために、事前の勉強としてこちらを読めば、理解が深まる(というか、これらが分からないと、論文の方はさっぱりわからない)と思います。



戦国期畿内・近国のイメージ プロローグ
1 応仁・文明の乱と山城国一揆
2 分裂と戦争
3 三好長慶の時代
4 合戦の様相
5 防御施設の発達
6 都市と戦争
織田信長の上洛以後 エピローグ


前半は、ざっと(延々と?)信長登場前120年ほどの通史が紹介されていて、はっきり言って飽きます(1〜3章くらい)。

ところが、それが終わって、各所論に入ると、ぐっと中身が出てきて、楽しめます。

4〜最終章までは、最新の論説も紹介されていますし、
何といっても、松永久秀関連について、少ない量で密に紹介されているのが、ありがたいです。

著者は、多聞山城を高く評価されているのですが、いろいろ批判もあるでしょうが、それなりに好感を持てる内容です。


とりあえずは、戦争と政治の話が中心ですので、飽きずに最後まで読むのは大変かも知れません。

それでも、信長や、戦国期に興味があって何となくかじった、という方などが、初めて研究史に触れるときの入門書としては、もってこいかもしれません。

内容に対する元の出典が、史料、論文、著書など逐一明記されているので、買って手元に置いておくのもよいでしょう。

情報も新しいものも多いので、今なら買いです。
とにかく、4章からエピローグまでは必見なので、前半で退屈しても、頑張って最後まで読んで下さいませ。

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2009年10月17日

戦国畿内を知る 最新情報

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雑誌『日本歴史』平成21年9月号に

「信長上洛前夜の畿内情勢」という論文が発表されています。
場部隆弘氏。

あくまでも論文ですので、一般の方には難しいかも。


戦国時代の近畿地方を題材に研究するなら、目を通しておくといいと思います。
新しい発見(というか解釈)として、

九条稙通の孫が、三好義継だという話。

つまり、十河一存の妻が九条稙通という意味。

分からない人にはなんのこっちゃですね。


解説。

信長上洛以前に、畿内を牛耳りつつあった三好長慶。
弟が三人いました。

実休。冬康。そして、十河家に養子に行った一存(かずまさ)。
小説などでは、鬼十河の名で知られる、三好家の重要人物。

この、十河一存の息子が、兄、三好長慶のもとへ養子にいく。
その名前が三好義継。

その義継の母で、十河一存の妻が、九条稙通の娘である。

ということです。

ちなみに、立場上は九条稙通の娘ですが、本当の子供はいなかったとして、
養女だっただろうと、推測されています。

また、和泉守護代松浦孫八郎も、十河一存の子供であったと推測されています。
(つまり、三好義継と松浦孫八郎は兄弟…)

この、十河と九条家、松浦家のかかわりから、
戦国期畿内の信長上洛前夜を考察していこうというのが、この論文の趣旨。


なるほど、と思うところも多かったので、是非本文を読んでみてください。
ちなみに、「永禄九年の畿内和平と信長の上洛」(『史敏』2007春号)とセットで考察されているようなので、
そちらを読むとより理解が深まるようです。
(私は残念ながら読めていません。)


信長上洛前夜の畿内情勢を詳しく知ることは、信長研究でもとても大切なことです。
信長の取った数々の政策にも直接的、間接的と影響を与えたはずです。

そういった意味で、もう一冊よい本があります。また次回紹介します。
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2009年10月01日

織田信長 最後の茶会 感想

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前回の続きです。

きっと、「本能寺の変について書いてるんだ」と思って購入すると、失敗します。
これだけは間違いありません。

特に、本能寺の変を一生懸命やってる人には、おいおい、と言いたくなるかもしれません。

というのは、この本は、全般において、丹念に史料を再検討した結果、新しい発見があったとか、そういう類のものではないからです。
多くの信長関係の書物を読んでみて、著者自身の研究ベースと比較検討して、意見を述べている、というものだと思ってもらえばいいかと思います。
その辺りは、本文中に著者本人も書いておられます。


それなのに、最初に本能寺の変の周辺事情を書いてあるのは、最近の研究動静についてあまり知らない方に対して、基本知識を抑えておいてもらおうという親切心というものかもしれません。

ですので、一般的な歴史研究者が研究結果を書いた、という部類でもありませんし、過去の研究をまとめたものであるとも言えません。
そこは十分注意して読む必要があります。


以下、細かな点で少し気になったところを。

信長の宗教政策の章で、比叡山焼き打ちの紹介の際、松永久秀が東大寺を焼いたことを例に挙げて、旧権威を失墜させる事例として同列に挙げて紹介されています。
しかし、現在、東大寺は戦乱の失火で焼けたという認識がされつつあり、久秀が故意に焼き打ちしたのではないといわれています。信長が家臣に命令して、完全に焼き払って比叡山の人間を皆殺しのようなことをしたのとは大きく違っていると私は考えています。

また、大和の政策では、このブログで何度も述べている通り、信長は宗教勢力に苛烈な行為は行っていない。
比叡山焼き討ちは、権威の失墜を目指して行ったというよりは、軍事的に敵対する勢力を殲滅させたと考える研究も私以外にもあるのですが、その辺りの研究には、著者は何も触れられていないように感じました。


信長論を語るには、この本には史料的裏付けが少ないので、新しい学説には相当し得ないのだけれど、何といっても、ご専門の東アジアの思想や文化を、信長を題材にして紹介するという手法が斬新であるし、新しい知識を沢山手に入れる事が出来るので、そういうつもりで読めば、楽しい読み物とできるでしょう。

是非、氏の他の著書も読んでみたいと思えました。


織田信長 最後の茶会 (光文社新書)

織田信長 最後の茶会 (光文社新書)

  • 作者: 小島 毅
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/07/16
  • メディア: 新書





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2009年09月29日

織田信長 最後の茶会 「本能寺の変」前日に何が起きたか


織田信長 最後の茶会 (光文社新書)

織田信長 最後の茶会 (光文社新書)

  • 作者: 小島 毅
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/07/16
  • メディア: 新書






という題の割に、何も起きていません…
内容と題名がかけ離れていました。これには驚きました。

ただ、いい意味で期待を裏切ってくれました。

冒頭にもありますが、著者は専門分野は東アジア思想文化の研究者で、日本の戦国史の研究者ではありません。
ただ、よほどの愛好家であるようで、中世史全般に知識は豊富に持ち合わせておられます。

巻末の参考文献を見る限り、織田信長研究の書物には一通り触れているといえるでしょう。
ここ数年で私自身も読んだ本が多く並んでいたので、そういう意味でいえば、今まで読んだ著書の再検討にもってこいでした。

逆にいえば、ある程度、巻末にある著書を読んでから、この本を読めばより理解は深まると言えますし、すでに読んだ本を違った角度から見ることができます。



さて、内容の中で興味を持ったものをいくつかあげておきます。

まず、最初にも書きましたが、東アジアの研究者であるので、東アジア圏の中の日本という視点で信長論や戦国史が語られています。
これは、以前から、私自身が常に気になっていたことだったので、非常に興味深く読めました。理解も深まりました。
題名に全く反映されていないので、いい意味で内容に裏切られたわけです。図書館にこの本があったのは本当にラッキーでした。

一言でいえば、信長の「思想」を見つけ出そうという仕事をされています。

良く言われる、信長が西洋志向、近世のパイオニア、時代の先駆者という評価に対するチャレンジ。

特に詳細に記されているのが、「貨幣」「唐物」「暦」についての考察。
これらを、中国・朝鮮や、対馬、琉球などの文化圏と比較して、検討し定説を覆すチャレンジをされています。
今までの信長関係書物とは全く違う角度からの検証ですので、新鮮ですし、新しい知識が身に付きます。
目からウロコの連続です。

また、余談と言うかトリビア的な話題が豊富で、信長研究というよりは、雑学事典という感さえありますが、決して本筋が信長から外れることがないので、無駄にはなりません。


一応、本能寺の変がテーマですので、本能寺の変周辺の過去の研究動向を簡単に最初に紹介されています。
次に、東アジアの経済交流ということで、実のところ、戦国時代、中国や朝鮮と日本はどのように交流していたのかという部分について、非常に分かりやすい説明がなされています。

次の、信長と唐物と題して、中国の思想文化の紹介から始まって、安土城の中国的存在、茶器や室町幕府から統一政権に至る茶の湯の歴史や逸品などを紹介しつていますが、この章ははっきり言っていらないのではないかなと思ったりしますが、とりあえず、信長が中国思考だったという話に持っていくためのプロローグ的なものにされています。後半の重要な信長の思想判断への導入にはなっています。

次に、東アジアの暦と太陽暦太陰暦にうつりますが、これは非常に読み応えがありました。
歴史研究者からしたら、ある意味、当たり前の一般常識が書いてあるのですが、目線を東アジアという角度から見ることによって、醍醐味が出てくるのです。
次の明暦と日本 とセットで、この本のテーマの最大の見せ場になります。
でも、ほとんど信長は関係ない部分ですが。

最後に宗教と信長王権という章に関しては、戦国時代研究者から細かい点で若干の批判があるかもしれません。
しかし、まさに目からウロコという内容のことも書いてあるので、必読の場所ではあります。


ともかく、手軽に読めて、勉強にもなりますので、信長研究の方には是非、一度目を通してもらいたいと思います。

ただし、鵜呑みにしてはいけないところや、いくつかの読み進める上で注意点と疑問点もありますので、そちらは次回紹介いたします。


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著者の一連の作品

義経の東アジア (智慧の海叢書)

義経の東アジア (智慧の海叢書)

  • 作者: 小島 毅
  • 出版社/メーカー: 勉誠出版
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本





足利義満 消された日本国王 (光文社新書)

足利義満 消された日本国王 (光文社新書)

  • 作者: 小島 毅
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/02/15
  • メディア: 新書




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2009年06月09日

歴史は書きかえられる。

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こんなに変わった歴史教科書

こんなに変わった歴史教科書

  • 作者: 山本 博文
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2008/12/06
  • メディア: 単行本






今、図書館から借りて、「こんなに変わった歴史教科書」というのを読んでいます。

確かに変わっているなあと、感心します。

いちばん驚いたのが、「慶安のお触書」は幕府がだしたものではなかった、っていうのですが、ほかにも興味深いものが沢山あり、
歴史の先生たちは、毎年勉強を重ねていかないとついていけないなと、思います。

一つ言えることは、歴史の教科書という権威のあるものでさえ、過去の事例では「一般的にそういわれている」というだけの、詳しい実証が行われていないものでも載っていたという事実です。
それらが数多くあったので、今より実証的に細かいところまで作業が進み、「常識」は「事実ではない」という結果を生み出しているのでしょう。

しかし、よく読めばわかりますが「事実ではないかもしれない」というニュアンスのものが圧倒的に多い。
つまり、過去の教科書では、「事実と思い込んでいた」けれど、新しいところでは「そうじゃない可能性もある」となっている。
この本を読む場合、ここに注意して読まないと、あれはウソだったの?というだけで終わってしまいます。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。という場合もあるし、少なくとも、そうではなかったけれど未だ事実は見えない、というのもあります。


さて、そんな中で一つ気になる文章があったので、紹介して感想を述べたいと思います。

それは「長篠の戦」について。
鉄砲三段撃ちは不可能。武田に騎馬隊はいなかった。という紹介です。

あげればきりがないのですが、ニュアンスで気になるのが色々な実証を重ねた結果「以上のように、「鉄砲三段撃ち」「武田騎馬隊」いずれも非効率で非現実的であり史実とはとても考えられないのである」とまとめられているのですが、これはあくまでもそう考えられるということで、実際にはあったかもしれないという研究者もいるかもしれないのを付け加えてほしかったですね。

それはさておき、その鉄砲三段撃ちの非効率の実証に挙げられている一つに、鉄砲隊は寄せ集めであったという紹介があります。
その事例は、細川藤孝・筒井順慶など武将が戦線に来ていない諸将から借り出されたものも含まれていて、臨時の寄せ集めであるから精鋭部隊と言えないので、三段撃ちなどという高度な射撃はできなかった。という解説です。

ところがどっこいです。

筒井の鉄砲は、現在全く無名でありますが、最近の大和の研究家たちの間では鉄砲に精通していたかも、という認識が広がっています。
当時の政治経済の先進地であった畿内では、新しい武器が入ってくるのも早く、鉄砲を使っての戦も早かったようです。
筒井城の発掘調査でも、比較的早い時期の鉄砲玉が見つかっています。
つまり、細川や筒井の武将は鉄砲戦を経験しているということです。
だからこそ、長篠の戦で鉄砲を大いに利用としていた信長に駆り出された。と言ってもいいのではないでしょうか。

だから三段撃ちはあった、とは私は言いません。信長公記に載っていないので、長篠の戦で特別な戦があったようには見えません。

長篠の戦は、前にもいいましたが、家康の戦いで、信長は救援に出向いた援軍です。
信長はその前の三方が原で救援に失敗していたので、今度は必ず勝つ決意でしたでしょう。
そして、大勝利した。ということでいいんではないでしょうか。

posted by taigon at 13:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 信長関係書籍紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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